小企業の建設CALSについて

極端な言い回しで書いてあるので、注意してください。



CALS(キャルス)とは
CALSは利用範囲が大きいので、割愛します。以下を読んでください。

建設CALS/ECとは
建設業界のCALSは業界の特性上、一般のCALSとは多少異なってきていると思います。「公共事業支援統合情報システム」という日本語訳が付いていますが、簡単にいうとパソコン、インターネットを使って発注者、設計者、受注者をむすび、いちいち出向いていたりしなくても、やり取りをスムーズに出来るようにしようという事です。

また、建設CALS自身やCORINS(コリンズ)に見られるように、ぱっと見では、発注者側の利点が多く目に付きます。
これから、CALSを勉強されていかれる方は、本来のCALSと建設CALSは多少違うという考えの基に勉強していかないと、途中で悩む事になります。
CALSを導入すればコストが安くなるか?多分、CALSだけでは、あまり下がらないでしょう。しかし、CALSを導入しなければ現状のまま取り残されてしまいます。CALSはコスト縮減を目的としているよりも、強い企業作りに役立つものだと思います。そして、コスト縮減には業界を騒がせているVE(バリュー・エンジニアリング)という考え方が出てくるのです。

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建設CALSアクションプログラムの概要
建設CALSアクションプログラムは、2004年までに建設省直轄事業におけるCALS/ECの実現を目標にしています。

まず、建設CALSに対応する為に、1998年までに我々は何をすれば良いか、パソコンを最低1台導入してインターネットに接続しましょう。そして、その業務に携わる人がパソコンを使って、紙で行われていた業務を電子化することから始めましょう。ある人の業務を、他の人が電子化してはいけないことはCALSを勉強していく内に分かってきますので、今はとりあえず電子化することです。
パソコン、周辺機器を導入するにあたって、何を導入すれば良いか分からない方は、我が社の導入事例を参考にしください。
パソコン本体:CPU MMX、OS Windows95、マシーンの最新モデルの下から2番目ぐらいの値段のもの
周辺機器 プリンター:A3まで出力できる、レーザープリンター
プロッター:A1まで出力できる、インクジェットプロッター
ソフト(※2):ワープロ、表計算ソフトはプレインストール(※3)、データベースソフト、CADソフトは別途購入。

以上の機器で我が社は、100万円程度で押えました。また、インターネットはダイヤルアップ接続で、月々の基本使用料は2,500円程度です。今、一番安いもので、基本使用料980円のものも出ています。

以上のもので、小企業は建設CALSには十分に対応できます。パソコンを使える人が2人いれば良いですが、1人でも何とかなります。発注者や設計者とのやりとりだけクリアできればOKでしょう。でも、それだけでは高い設備投資ですね。しかし、本当のCALSを知れば、行えば、CALSシステムが企業を強くする手だてになる事が分かります。


(※2)ソフト
パソコン自体では何もやってくれません、ワープロや表計算はソフトと呼ばれるプログラムによって使用できると考えてください。ソフトに対して、パソコン本体や周辺機器の事をハードと呼びます。
(※3)プレインストール
インストールとは、ソフトをパソコンで使えるようにパソコン本体に入れてやることを言い、Pre(事前に)がついてプレインストール、買った時点でソフトが入っている事を言います。
以前は、パソコンを買ってもソフトを別途購入しなければいけなかったので、こういった言葉を使います。
「何々がプレインストールされているパソコン」といった使い方をします。

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なぜ電子化するのか?
とにかく今はほとんどの業務を電子化することです。疑問を持つのも構いませんが、その疑問を横に置いといて電子化するのです。

STEP UP建設CALS
上記に述べた建設CALS対応はかなり消極的なものです。これだけの対応では、CALSは厄介物になったり、高い投資になります。
現在行っている業務を1つ1つ追っていって見てください。知識・経験が浅い人の仕事を教えている時間が無くて、技術者が雑用までしていたり、その仕事はその人にしか分からない、といった状況はありませんか?
小企業にとってのCALSは、大企業に比べ投資の額がかなり小さくて済むメリットがある一方、一人の人が大概の事をこなさなければ行けない、その人が分かっているので情報のやりとりが少ないことから、ネットワークを使ったメリットは少ないと思います。(中企業は別です。)
小企業の欠点は、労働力の高齢化や若い労働力の教育が薄いので、人が変わると仕事の質が変わってしまうことだと思います。仕事を分担する事はBetterですがBestではありません。共有する事がBestです。もし、あなたの仕事の熟練度が低いなら、もっと効率的に仕事を覚えたいと思っているでしょうし、経営者でしたら、早く仕事を覚えてもらいたいと思っているはずです。

労働時間週40時間制度で、仕事をする時間も仕事を教える時間も確実に減ってきています。面と向かってあれこれ教える事が出来なかったら、面と向かわないでも教えられる様にするのです。教えようと思っているあなたの仕事を電子化して保存することで、労働時間や面と向かわなくても、あなたの仕事ぶりは、次の世代に引き継がれます。これが紙を使った場合、その数は膨大なものになるでしょう。しかし、電子化すれば小さく凝縮され必要項目を検索することも早くなります。
CALSはあなたの仕事を次世代に残します。

仕事を分担でなく、共有することはたとえば、ある人が怪我や諸事情で仕事から抜けた時、他の人でその仕事をカバーする事が出来ます。もちろん、その仕事の情報は、その人の頭の中にあるのではなく、電子化されたデータで残しておくのです。そして、その人が復帰したあとの引き継ぎも楽に出来ます。
少し極端ですが、その人が現場にいなくとも、CALSを使えば全体的な仕事の指示は軽くこなせます。
CALSは、情報・伝達のやり取りに距離の制限を無くします。

小企業が今後しっかりとした経営をしていくには、電子化は必須です。電卓で叩いていた計算、なんども同じ事を書いていた書類、過去資料を探すのに時間がかかるなど、1人ではやりたくない仕事もコンピューターのサポートと、引き継ぎのスムーズさで能率良くしっかりとした作業が出来ます。
CALSは経営を分析する為の時間とデータをすばやく提示してくれます。

EDI標準
EDI標準は中小企業のにとっては、決まった事に従わざるを得ないでしょう。しかし、従うといっても特に難しい事をしなければならないわけではありません。開発者が、現在使われているソフトに対応したもので、EDI標準に対応した形式に変換するアプリケション、ソフトを作ってくれますので、何々形式(EDI標準になった形式)でデータをくださいと言われるので、その形式の保存するCommand(命令)のボタンをクリックしてやるだけです。

CI-NET
EDI標準と同じ考えでOKです。

電子認証システム
これは、どうなるか分かりません。いろいろな企業が開発中です。

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著作権
著作権問題については、ケースによってかなり異なってきますので専門の方に聞かれる事をお勧めします。



データ形式
SGML、XMLはEDI標準に関わってくるものですが、開発者以外は概要の知識程度でOKです。

PDF
PDFは、かなり難しいようですが、実際に使ってみるとパソコンで印刷できる機能を持ったソフトは、ほとんどPDF形式のファイルに変換できます。また、 変換の仕方も印刷の感覚でできます。PDFのメリットは閲覧ソフトが無料であることと、改竄が難しいこと、データの大きさが小さくなる事でしょう。使ってみると、データの保存にはとてもよい事が分かります。
Acrobat社製で\30,000程度です。

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